BTS RM の2022年12月2日に発売されたソロアルバム『Indhigo』に関して出された映像や解説・感想を1曲ずつ自分の整理のためにまとめています
2. Still Life (with Anderson.Paak)
作詞:RM , Ninos Hanna , Emil Schmidt , Adam Kulling, GHSTLOOP
作曲:RM , Ninos Hanna , Emil Schmidt
New YorkのDia Beacon(美術館)にてパフォーマンスを収めた映像です
(リンクはStill Life開始部分から)
【 筆者の心の声 】衣装も何もかもカッコイイ・・・・
リンクはYoutube動画の「RM 'Indigo' Album Magazine Film」のStillLifeについて語られる部分からスタートします ↓
アンダーソン・パークからコラボのきっかけはRMが自分のファンであると言ってくれたこと、曲もとても気に入り一度スタートしたらすごい勢いで進んだことが語られる。
以下RM
「ミュージアムに通いだしてから静物のことを”Still Life”というんです」
「この言葉がすごく妙に思えたんです」
「韓国語とはまったく違いますよね 静物とStill Lifeは」
「視覚的にどう伝わったかというと”今も生きている”と僕には感じられたんです」
「きっとその画家が100年前に描いたその花はもうとっくに枯れてしまって存在しないだろうけど ここでは生きているわけですよね」
「K-POPアーティスト BTSのRMとしての人生は常に展示館の展示台の上に置かれているものだと思っています」
「人々が常に僕を見ているし 僕はそれを意識しているので・・・・」
「だけど僕は立ち止まることなく変わり続ける」
「だから僕は静物だけどとまらないということで”止まらない静物”というのがこの曲の物語だったんです」
「Still Life」の曲について語られる部分からスタートします ↓
ここでは曲を表すオブジェとして花のレントゲン写真が選ばれています
概ねMagazine Filmで語られた説明がされています
ただ元々はもっと冷笑的な曲で楽器も多く使わずシンプルなトラックだったと
作業をするうちに肯定的なメッセージを含めていったので歌がファンキーになりAndersonさんの周波数が加わってより歌が豊かにダイナミックになると思って彼にお願いしたとのこと
Tiny Desk (Home) Concertで「Still Life」を披露するRM(リンクは曲前の部分から)
【 筆者の心の声 】JAZZテイストの演奏と相性のいい曲ですね
少しそれますがベーシストのジェシン・パクさんとキーボーディストのドクスキムさんがBrutusの記事に登場しています。RMのTiny Deskの演奏にも触れられています。
君は“K-JAZZ”を知っているか? | ブルータス| BRUTUS.jp
「Still Life」MV
【 筆者の心の声 】上のリンクがStill LifeのMVなんですがめっちゃカッコイイです
MVのコンセプトも曲の世界観にリンクしていてそちらもおしゃれでカッコイイです
でもとにかくRMがかっこいいです
Youtube 「Still Life」 / RM MVより抜粋
【 筆者の心の声 】
”静物のことを”Still Life”というんです。この言葉がすごく妙に思えたんです”
と解説にてRMが教えてくれましたが私は美術部だったことがあり、その時に教えられた「静物画」という概念の幅広さに驚いたことを思い出しました。
静物画って無機物や植物を描くものだと思っていたら実は動物も範疇に入ると教えられてびっくりしました。(コレクション、花、ヴァニタス*1のほかに晩餐画、台所画などのジャンルがある)
Wikipediaを静物画で引いたときに例で出てくるこちらの絵画などがわかりやすいですね。
ですので実際は日本語や韓国語で表現する「静物」という言葉から受ける印象より”Still Life”という言葉から受ける印象のほうが西洋画の「静物画」というジャンルを良く表しているように感じます。
そして歌詞のなかで出てくる
『Life is better than the death, I'll prove it』
”生きることは死よりいいものだって、俺が証明する”
の歌詞にグッときます。
これは間違いなく私の個人的な行き過ぎた思いなのですが、彼は学習量も処理能力も解像度も高い分ネガティブな情報も多く吸い上げてしまうんじゃないかと。。。そんな彼だからこそある時「こんなもんか」とこの世を見限ってしまうのではと恐れていました。
もちろん様々な局面で彼は「それでも生きていくんです」というような言葉を発しているのを目にしています。ですので彼が極端な選択をするかもしれないなんて有り得ないのですがそんな考えが頭の片隅から拭い去れないでいました。
「俺が証明する」という言葉の潔さにやっとこの考えを払拭できたような気がします。
できれば生きる上でいつまでも野心家でいてほしい。欲を持っていてほしい。
私は彼らのそういう部分にもとても惹かれました。
続いて歌詞について余談になるんですが相変わらず英語歌詞の部分がスラングやなんやでほんとの意味が分からない恒例問題です。(英語圏の人はすんなり理解できてるのだろうか?)JKの3Dの時の騒動でも痛切に感じましたがyoutubeにて英語の部分にも日本語字幕が欲しいです。なぜないのだろう・・・・
今回はここの箇所がはっきり分かったら嬉しいんですが・・・・
What a poor flex, hon', look at yo chain
Me rather do it like, "Look at my stain"
ここの部分。難しい。。。
what a poor flex,hon'(honey),look at yo(your) chain me
と改行を意図的に変えているという説もお見掛けしましたが真相はどうなのでしょうか・・・・
意図的かどうか確証が持てないとなかなか危険なチャレンジにも感じます。
”what a poor flex”の歌詞を仮に「貧しさをさらけ出せ」としてみて(flexは見せびらかすとか自慢、さらけ出すなどのスラングだそう)
現代人の自己顕示欲の現れ?スラング「Flex」の正しい使い方
”hon'(honey),look at yo(your) chain”
“What a poor flex hon look at your chain” meaning both chains in terms of accessories representing materialistic items being bragged with as well as chains in the sense of shackles in this essay I will
— ˚୨୧⋆。˚ ⋆ 🇵🇸 (@sugasindigo) 2023年1月10日
訳
「なんて可哀そうなんだ、君の鎖を見てみろ」とは、このエッセイでは、自慢される物質的なアイテムを表すアクセサリーという意味での鎖と、足かせという意味での鎖の両方を意味します。
こちらのツイートのチェーンの部分の解釈を参考にさせていただき
「君の(ハニー)チェーン(足枷を)をみてごらん」
Me rather do it like, "Look at my stain"をDeepL訳の
「むしろ、"私の汚れを見て "みたいな感じでやるんだ」
前段部分の
월세 밀린 넌 빨리 당장 방 빼고
家賃を滞納している君はさっさと部屋を出て
と訳すとする
私なりに言葉遣いを自然にしてまとめると
家賃を滞納しているお前はさっさとその部屋を出て貧しさをさらけ出せ
なぁ、自分の足枷を直視してみろよ
むしろ”俺の汚点をみて”みたいな感じでやるんだ
今日を生きる雑草のように
草花のように
としてみました
ただ”hon'(honey),look at yo(your) chain”のhon'=honeyと呼びかけ方が引っかかります
どうやら老若男女問わずカジュアルなお店などでは店員さんがお客さんにむけてHoneyやSweetieと呼ぶことは日常茶飯事だそうですが一般的に恋人でない相手に使うときは女性同士または異性に対して使うように見受けられます。男性から男性に使うことは恋人同士以外ではあまりない様子です。
あと、知らない人に話しかけられるときはHoneyではなく「Hon」または「Hun」が圧倒的に多いという説明も目にしました。日本語だと「ねえ」「ちょっと」みたいな感覚で多用するそうです。
でももしかしたら相手の性別に関係なく今どきの人はフランクに話しかけるときに使うのかもしれない可能性もあるっぽいのでこんな感じで解釈してみました。
自分が置かれている特殊な環境を客観視した上でそれを受け入れつつ、かといって決して受け身に生きていくわけではないと。前に進んでいくStill lifeなんだ。留まることをしないStill lifeなんだ。という宣言のような歌でした。
「Yun」まとめfin